初心者必見!即実践できる風景画のスケッチの描き方 [画家が実演!]

蓮実豪
こんにちは、こんばんは 画家の蓮実豪です。

 

皆さんはこんな悩みを持ってはいないだろうか?

「風景をスケッチしてみたいけど、道具は何を揃えたらいい?」

「構図ってどう決めたらいいの?」

「どう描き始めたらいいかわからない」

そんな悩みを解決するため、私自身が画家活動の中で見つけた

『10分で仕上げるスケッチの型』を実演付きで公開していこうと思う。

この記事を読めば、今日から野外スケッチを始められるようになるので

ぜひ最後まで読んでいってほしい。

 

今回描いていくスケッチはこちら⬇️

制作時間は約10分。

画材、構図、コツ、そして私自身の実演を交えた手順を解説していこうと思う。

初心者のための「風景画スケッチの道具紹介」

スケッチと一言で言っても様々なものがある。

鉛筆スケッチ、水彩スケッチ、万年筆スケッチetc…

というように、画材により様々に分類することができるのだ。

 

数ある画材の中で、私がスケッチにお勧めする画材は

チャコペン、万年筆単体、万年筆&水彩

の3つである。

簡単に表で見るとこんな感じ⬇️

画材 手軽さ 色彩 難易度 こんな人におすすめ
チャコペン 白黒 気軽に始めたい初心者
万年筆 白黒 普通 ささっとお洒落に描きたい人
万年筆&水彩 カラフル やや難 色まで塗りたい人

 

それでは詳しく解説していこう。

「チャコペン」を使用したスケッチ

まずはチャコペン。

私が最もお勧めする画材だ。

この後の実演では、チャコペンを使って製作手順を解説していこうと思う。

 

チャコペンとは鉛筆型の木炭のことなのだが、

この画材のお勧めポイントはなんといっても

手軽さ

である。

 

鉛筆と何が違う?

と疑問に感じる人もいるかもしれない。

 

確かに鉛筆でも十分にスケッチを楽しむことはできるのだが、

鉛筆と比較したチャコペンの最大のメリット

一本で薄い色から濃い色まで出せる点

ティッシュで擦ったテイスト味がある

である。

 

外でスケッチする場合は特にそうだが、

持ち歩く画材は手軽であるに越したことはない

 

チャコペンは

スケッチブック、チャコペン1本、練り消し、ポケットティッシュ

でスケッチを楽しむことができるのだ。

 

また、チャコペンをティッシュで擦ると特有のテイストがある。

より濃く、より広がるのだ。

野外スケッチでは安定しない状態で描く場面も多々ある。

そうなった際、当然、安定している状態よりも上手く描けないことになるのだが、

チャコペンは画材の力で、上手く描けなくても絵に味を出してくれる

 

とても良い画材なのでぜひ気になったら使ってみて欲しい。

「万年筆」を使用したスケッチ

万年筆もおすすめの画材の一つである。

特徴
インクフローが良い

インクフローが良いというのは「インクがスムーズに出る」ということである。

 

使ってみるとわかるのだが、ボールペンよりも滑るように筆先が走る

ゆっくり描きたい人には不向きな画材だが、ささっと早く描きたい人に向いている画材だ。

 

万年筆自体がおしゃれなのも高ポイントだ。

万年筆&水彩

最後は万年筆&水彩だ。

万年筆で描いたスケッチに色を載せたい際におすすめの画材となる。

 

メリットは色を載せられることなのだが、一つ注意点がある

それは

「万年筆は油性インクを使う」

ということである。

 

万年筆は水性インクが多いのだが、水彩絵の具は水を使うため、万年筆の線が溶けてしまう

 

そのため、これらの画材を使用したい人は油性インクを使うようにしてほしい。

初心者のための「風景画スケッチの構図6選」

ここでは構図について解説してこうと思う。

構図を頭にれておけば、景色を切り取る際に迷うことが少なくなる

構図を覚える際のコツ

その構図はどういった雰囲気を表現できるのか

その構図の具体例

この2点を頭に入れておくことである。

構図は数多くあるため、ここで全てを紹介することはできないが、

覚える練習として見ていって欲しい。

透視図法

透視図法
空間の広がりを表現できる
この構図は空間に広がりをもたせたい時に使用すると良い。
風景画だけでなく、イラストなどでインパクトのあるポーズを描く際にも使用できる。
具体例としては
1点透視図法:一本道
2点透視図法:2面が見える位置から見た一軒家
3点透視図法:見上げた高層ビル
などがある。

S字構図

S字構図
動きのある画面を構成できる
透視図法と相性が良い
蛇行する川や道などで使用でき、この構図を入れるだけで画面に動きを出すことができる。
葉っぱが落ちているシーンをこの構図で描くなどしても面白い絵になるかもしれない。

三角構図

三角構図
安定感のある雰囲気が出せる
肖像画1つの大きなモチーフなどで使用されている構図である。
安定感があり、一つのモチーフを堂々と描きたい時に使用できる。

放射状構図

放射状構図
インパクトのある画面ができる
画面外にも意識を持たせるため、広がりが生まれる
風景でこんな構図があるかと疑問に思うかもしれないが、下の画像のような木などでこの構図が利用できる。

額縁構図

額縁構図
対象を俯瞰して観察するような雰囲気を出せる
これは対象を一歩引いた立場から見つめるような雰囲気を出すのに向いている。
下の画像は桜の隙間から見える電車を俯瞰するように写しており、額縁構図の例となっている。

分割構図

分割構図
モチーフを画面にバランスよく配置することができる
これは上記の構図のように意味があるものではない
構図自体に意味があるというよりも「モチーフをバランスよく配置したい」といった時に使用する。
そのため、分割構図単体で使用するというよりも「1点透視図法+3分割構図」という様に
他の構図と組み合わせて使用すると良い

初心者におすすめの風景スケッチの題材

ここで余談だが、そもそも

「何を題材に描けば良いかわからない。。。」

なんて人も多いのではないだろうか?

 

初心者におすすめなのは、

山、海、田んぼなどの地平線が見えるシンプル自然の風景だ。

人口物は少しの歪みで違和感が出てしまったり、

森の中の様な複雑に入り組んでいる景色は難しく、挫折につながりやすい。

まずはハードルを低くして、シンプルな景色で型を体に馴染ませていこう

初心者のための「風景画スケッチの手順」

それでは実際の風景を実演しながらスケッチしていきたいと思う。

今回使う画材は「チャコペン」のみ。

目安としては10分ほどで完成させていきたいと思う。

主役の決定

まずは主役を決定していく。

今回の主役は「古びた桟橋」とする。

主役は「大きく描く」「画面の中心におく」「視線誘導の誘導先に主役を置く」などすると良い。

この意識で目の前の風景を「自分のストックにある構図」で切り取っていく

構図の決定

今回は下の画像の様に対角線構図を使用して描いていこうと思う。

対角線構図の特徴は

画面に奥行きを感じること
斜めにモチーフがあることで画面に動きがでること
である。

 

今回は、画面により動きを与えるため、山と雲を少し変形したり、つけたりしてS字構図も加えていこうと思う。

どこをどう描くか戦略を立てる

さて、主役・構図も決まり早速描いていきたいところだが、ここで一旦立ち止まろう。

いきなり描き始めるのではなく、それぞれのモチーフをどのように描いていくか作戦を立てていこう。

今回、画面内には「桟橋・岩・枝・砂浜・海・山・雲・空」がある。

これら一つ一つをどの様に描いていくか整理してから描いていこう。

 

考えるのは

・どの様にそのモチーフらしさが出ているのか(例:なぜ岩は岩っぽいのか)

・どのようなタッチで描いていくか

ということである。

 

今回は下の様にまとめてみたので参考にして欲しい。

桟橋
特徴:人工物ならではの直線の輪郭

タッチ:「コンクリートらしさを出すために輪郭に細かな凹凸をつける」「影の上から点描の様な点をうつ」

特徴:面の切り替わりがはっきりしている、面の中にも凹凸がある
タッチ:硬さを出すために直線的はハッチングを使用
特徴:断面が円になっている、所々に出っ張りがある、陰影がありつつ金属ほど強くしない
タッチ:断面の円を感じさせるために曲線のハッチングを使用
砂浜
特徴:今回は湿っているため砂のようなザラザラした感じはない、画面をうるさくしないためにあまり書き込まないようにしよう
タッチ:地面を感じさせる様に長く地面に沿った線でさらっと描こう
特徴:今回は反射しているのもありほぼ白で良さそう、波打ち際だけ描こう
タッチ:桟橋などと違って柔らかな雰囲気にするためにソフトに擦るようなタッチにする
山、雲
桟橋と被らないためにも柔らかめに描いていく、遠景なので描き込まない

あたりをとる

次にあたりを取っていく。

ここでは形をとることに集中していく。

今回、大事なのは

「桟橋が奥から手前にかけて大きくなっていること」

である。

形が崩れると後からどんなに描きこんでも説得力のない絵になってしまうため、

このステップは丁寧に行なっていこう。

抑揚のある線で外形線を描く

それではあたりの通りに外形線を取っていこう。

線は一定ではなく抑揚をつけながら引いていくのだが、

ある程度ルールがあるので参考にして欲しい。

ルール1
遠方より近景の線を強く描く
ルール2
光の当たっている箇所より影の箇所を強く引く
ルール3
線が折れ曲がるところは筆圧を強くする
これらのルールを踏まえて線を引いていく
*線はゆっくり引いてしまうと絵が固くなってしまうため、勢いよく引くと良い

影入れ

ハッチングや擦る様な筆捌きで影を入れていく。

チャコペンは筆圧を上げると線が濃くなりすぎるため、ソフトな筆圧で描いていく。

ティッシュで擦る

影の部分をティッシュで擦る。

ここで、明度の低い箇所が一気に暗くなり、雰囲気が出る。

最終調整

最終調整は足りないところなどがあれば描き足す。

 

今回は、練り消しで調整を入れ、

枝を描き忘れていたため、描き足している。

1時間くらいのもう少し手の込んだ風景画を描きたい方はこちらの記事もどうぞ⬇️

鉛筆を使用した風景画の描き方[手順・コツ・道具を画家が解説!]

初心者のための「風景スケッチのコツ」

最後に、スケッチをする際に意識すると良いコツについて書いていきたいと思う。

線は狙いを持って最小限に、スピーディに

スケッチはなるべく簡潔にしつつ、それでいて説得力を持たせて描いていくのがコツだ。

 

とは言ってもこれが案外難しい

 

実は私も、始めたての頃は頭でわかっていても1本の線で迷ってしまい、

いつも絵が固くなっていた。

それでも、頭の中で線をイメージしてから実際に線を引くようにしていく中で

徐々に上手く線を入れられるようになった。

 

1本の線を引く際に、いきなり引かず、頭の中で

「ここからここまで引こう。抑揚はこうしよう」

という作戦を思い描き、それから実際に線を入れる。

 

そうすることで、簡潔でありながら、説得力のある絵となる。

丁寧に毎日続ける

結局、絵は一朝一夕で上手くなるものではない。

毎日、1スケッチでも良いので継続することが大切だ。

しかし、「ただ継続すれば良い」という意識では上手くならない

狙いと根拠を持って継続することが大切だ。

 

「新しい構図を覚えたから今日はその構図を使ってみよう」

「あの画家の荒々しいタッチを真似して描いてみよう」

「立体の意識が弱かったので、次からは頭の中で3次元を意識しながら描いていこう」

 

など、一つ一つ着実に積み上げていくことで成長できるのだ。

まとめ

① スケッチにおすすめの道具

チャコペン、万年筆、万年筆&水彩

 

② 風景画おすすめ構図6選

透視図法、S字構図、三角構図、放射状構図、額縁構図、分割構図

 

構図を覚える際は

「その構図の意味」「具体例」

の2点を押さえて覚えておく。

 

初心者におすすめな風景は

「山、海、田んぼのような地平線の見えるシンプル自然の風景」

 

③ 風景のスケッチの手順

主役の決定➡️構図の決定➡️各モチーフの戦略➡️あたり取り➡️外形線➡️影入れ➡️ティッシュで擦る➡️調整

蓮実豪
ありがとうございました!

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